北海道標茶町にある旅人宿|なかまの家

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家を作る。19

 

本格的に冬が来る前に、基礎部分だけはせめて終わらせたくて、必死です。

四苦八苦しながら建材と道具を揃えて、ようやく作業開始。

 

基礎の外側に、防水シート(アスファルトフェルト)とラス網を張りました。

基礎と言っても、中は地面と床の間の空間があるだけ。

外壁で覆うのではなく、こういう形にしてみました。

モルタルを塗るので、見た目はコンクリの基礎みたいになるのかも。

 

フェルトは、釧路の建材屋さんで直接購入。ラス網はネット通販で。

タッカーは中古工具の店で見つけたもの。

 

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真っ黒な防水紙。アスファルトを浸み込ませてあるらしい。

柱の下に掘ったコンクリの基礎が、所々外側に出っ張っていて、

しかも石も使用してて色んな形をしているので、その分手間がかかります。

仮留めしながらカットしていく。換気口の穴も開ける。

 

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モルタルを重ねるためのラス網。タッカーでバシバシ打って貼り付けていく。

これも、ニッパーでパチパチとカットして形を整えながら。

 

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換気口も取り付けた。

 

これまではバールで「壊す」、あるいは「直す」作業だったけど、ようやく「作る」作業になってきた。

金づちやタッカーを使って手を動かすのは、単純に楽しい。

 

 

 

それから、お願いしていた水道工事も入りました。

父がこの家や宿を直した頃からお世話になっている、三浦ポンプさん。

止水栓の移設、便槽の埋設、排水管の設置を一日あまりでビシッと仕上げてくれました。

 

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迫力ある重機に夢中の子どもたち。

便槽を埋めるための穴の深さは2メートル近く。

 

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この先たぶん二度とお目にかかれない、便槽。想像してたより大きい!

1100リットルサイズ。家族4人、年に2回ほどの汲み取り回数でいけるはず。

この便槽を見つけるのに少し時間がかかったそう。

そっか、今どき、汲み取り式トイレを新設する家なんてないよねー。

 

 

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排水管は自分たちでやることも考えていたけど、どうせ掘るならとあわせてお願いしちゃいました。

ここに、下屋(トイレとお風呂)ができる予定です。

 

 

この日、私はウロウロする子どもたちを見守ることに専念して、一緒に工事を見学していたのですが、

プロの仕事ぶりに惚れ惚れしてしまいました。

技術があって、段取りできてて、道具も揃ってるって、なんて素晴らしい!

阿吽の呼吸で、無駄なく動く職人たちの仕事ぶりは見事でした。

ここまでわずかながらも自分でやってみたからこそ、そのすごさがより鮮明に見えたんだと思います。

 

埋設する時は砂で埋めるとか、排水の勾配具合とか、水平の出し方とか、

本で読んで知っていただけの技が目の前で繰り広げられて、いちいち感動してました。 

 

 家づくりを始める前に話を聞きに行った先輩から、

「特に専門的なところはプロに頼んだ方がいい。自分でやるより数倍早いのはもちろん、

失敗してやり直すことがないし、材料も無駄にならないし、結果的に安い」という

アドバイスをもらっていたけど、それも実感。

色んな人の力を借りながら、家づくりは続きます。 

 

 1:29 AM|コメント (6)

家を作る。18

 

10月に入ってからの作業は、思うように進まない。

 

いちいち、手間取ってます。

どのやり方で施工をするかあちこち調べて決めて、それにはどの建築資材がどれくらい必要か、

何の道具が足りないのか、それらはどこで買えるのか、ホームセンターがいいかネットが安いか。

ホームセンターにあると思って買いに行ったら、なくて探し直したり。

いやまてよ、手もとにある材料を再利用できないかと考えて、

そしたら施工方法を変えなきゃならないよねってことになったり。

 

調べれば調べるほど、やり方も人それぞれで、迷うばかり。

 

工務店に依頼する場合、この勉強する時間も買ってるってことなのか。

それがよーくわかりました。

 

 

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棟梁が帰ってから、まずは地面を均しました。

余分な土を運び出し、平らになるよう踏み均します。

 

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大さん(夫)が即席で作った道具。

これをドスンドスンと落として平らに。

 

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 土間にするスペースはさらに土を掘り下げて、砂利を敷きました。

一輪車とスコップで行ったり来たり。体力仕事です。

 

 

止水栓の移設や水道管設置を、地元の水道屋さんに依頼しました。

ついでに便槽の埋設も。来月には工事が入る予定。

 

 11:11 PM|コメント (0)

家を作る。17

棟梁がいる間に、何本か柱を追加したのですが、

1本は丸太を入れました。

拾ってきたクルミの木です。直径20㎝くらい。

 

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皮を剝いで、棟梁に刻んでもらいました。

 

 

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生木だったので、割りも入れます。

割れることを想定して、予め切り込みを入れておくんだそうです。

 

 

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伐り捨てられていた木が、柱になった!

ここは居間と寝室の間になる予定。

この柱がいったいどんな雰囲気になるのか楽しみです。

 

 

 

 9:57 PM|コメント (0)

家を作る。16

 

そういえば、この家の築年数を知ることができました。

天井を剥がして出てきた棟札。

 

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はずしてみると、裏にちゃんと日付が記してありました。

 

 

じゃじゃん!

『昭和二十九年四月二十六日』

 

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昭和29年てことは・・・築68年。

 

思ったより、古くなかったです。

築80年くらいかな~と想像していたので。

 

というのも、37年前になかま父が改築した時には、

天井は一部落ちて、床も抜けて草が生え、ひどいあり様だったと聞いていました。

「あれで、築30年だったってことか?もっと古そうに見えたよな~」と父。

 

もちろん、棟札はちゃんと戻しておくつもりです。

 

 1:52 AM|コメント (0)

家を作る。15

 

ブログの更新が追いついていません。

あれから、棟梁は基礎と土台を仕上げ、筋交いを入れ、

ロフト部分の下地材などを作り、先週帰っていきました。

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春から解体しながらも「この廃屋を自分たちで改築なんて本当にできるのか⁉」と

不安が大きかったけど、棟梁が作業を進めてくれたことで、俄然楽しみになってきました。

土台が入ると、急に家らしくなったような気がして

「これはいけるんじゃない⁉ 棟梁の仕事を無駄にしないためにも、やり切るしかない!」というのが

今の心境です。

とは言え、この先、決めなければならないこと、調べなくてはならないことが盛りだくさん。

やることがありすぎて、時々頭がフリーズしてしまうけど、とにかく1つひとつやってくしかない。

 

 

記録として、ここ1か月の作業工程をもう少し詳しく記しておきます。

 

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ジャッキアップして、水平を測り、ポストで突っ張る。

(パイプサポートのことを「ポスト」って呼んでた。なんでだろ?)

標茶の元大工Aさんが貸してくれました。ありがたい。

 

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柱の真下を掘る。深さは約1メートル。

コンクリを流し込むので、なるべく縦に細長く。

これがけっこう大変。(私やってないけど。夫が頑張りました)

 

穴の中に砂利を入れて、コンクリを流し込んで一晩放置。

柱の腐っている下部分は切って継ぐ。

土台の材を入れる(これは新しく購入)。防腐剤を塗っておく。

束を入れる。

 

 

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柱の下に一箇所ずつ、コンクリートを流し込むための枠を作る。

枠には、剥がした床の合板を利用。

この時にアンカーも設置。

 

 

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コンクリートを流し込む。

かたまったら、ポストをはずし、枠も撤去。

 

 

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こんな感じの基礎になりました。

上の写真は、右に下屋が続く予定なので、今はアンカー出たまま。

 

 

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ちなみに、コンクリートミキサーは購入しました。

この先、土間も作るし、これは買うべき道具と判断。

実際、かなり役立ちました。ぜんぶ手で練っていたらとっても大変。

 

 

 11:31 PM|コメント (2)

家を作る。14

久々の更新になりました。

8月は子供の夏休みもあって作業は中断してましたが、

9月から再開しています。

 

ここにきて、最強の助っ人の登場です。

義父が遠く四国から、軽トラに大工道具を積んで来てくれました。

そう、義父は大工なのです!こんなに心強い存在はありません。

実は去年、一度この廃屋を見てもらっていて、基礎工事はお願いする手筈になっていました。

 

というわけで、9月に入ってからの2週間で、作業が一気に進んでいます。

 

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まずは、残っていた床の材やら、壁板の下部分を一気に剝がしてました。

「えっこんなに外しちゃっていいんだ⁉」ってくらい。

その辺の匙加減が、やはり素人では全くわからない。。

 

 

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梁をジャッキで水平になるまで上げて、

柱の真下を掘り、コンクリートを入れ、金具で支えて持ち上げます。

「とにかく、水平にしなきゃいかん。

水平にしないことには帰ってからも夢に出てくる気がする」と、棟梁(義父)。

 

 

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コンクリをその都度練る。力仕事です。

砂利と砂は、町内の業者さんから購入。

 

 

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柱をすべて支えたら、水平を保ったまま土台を入れていきます。

「ようやく大工の仕事じゃわ」と棟梁。

 

とはいえ、棟梁は四国生まれの四国育ち。

「寒いところで仕事したことないけん。

地面が凍って持ち上がるっちゅうんがようわからん」。

 そもそもこんな古い家を直すということ自体、何かと手探り状態です。

 

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腐ってた柱は、継いでいきます。

 

 

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外から見ると、こんな感じ。

一番下がっていた箇所で、約17㎝持ち上がりました。

 

 

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資材を搬入しやすいように、勝手口付近は取り払われました。

 

 

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5歳の息子は興味津々で、作業現場を離れません。

 

ずっと昔にじーちゃんが直して、お母さんが育って、

それをお父さんとお母さんがもう一人のじーちゃんに手伝ってもらいながら

もう一回直した家なんだよって、子どもたちに話し聞かせながら住めたらいいなぁ~

 

棟梁は今月いっぱい仕事してくれる予定です。

あと半月で、どこまで進むでしょうか⁉

 11:14 PM|コメント (2)

家を作る。13

 

すべての床の断熱材やらを剥がし、ついに土台が明らかになりました。

が、ほとんど土に埋まってます。

いや、はたして土なのか、腐った木なのか、朽ちた断熱材も混ざってる。

 

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とにかく、その土(のようなもの)をシャベルで堀り、

土台を探してみると・・・

 

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ない。

そう、土台が腐っていて、ない。

柱が載っていたはずのコンクリや石が出てくるけど、もはや柱と接していません。

3メートルほど掘ってみたけど、壁が浮いている状態になって、壁の向こう側(外)が見えてしまった。

 

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ここも。柱の真下に何もない。

 

移植ゴテに持ち替えて恐る恐る掘っていたけど、

このまま地面との接地面を無くしていったらまずいと思い、止めました。

 

さて、どうしようか。

 

 

 

この週末は、宿のお客さんだったライダーNさん@茨城が、

ふらりと立ち寄ってくれました。

「ブログ見たよー。様子見に来た」とのことで、

予想以上にブログの読者が多いことに、またしてもドキドキ。

あの、皆さん、ブログに書いてて何ですけど、期待に応えられるかどうか、

ほんと、わかりませんから(急に弱気)

 

「来年また、どうなってるか見に来るから~」とのNさんの帰り際の言葉に、

はたして1年後はどうなっているのか想像してみたけど、自分でも全くわかりません。

 

 

 12:48 AM|コメント (2)

家を作る。12

 

 

床の部材を外し、グラスウールを取り除き、

防湿シートと板を剥がして・・・

ようやく、地面が見えてきました。

 

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 まだ奥の方が一部残ってるけど。

 

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土台と地面の間にすでに隙間がない。。

そりゃ腐るよね。

 

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ここは腐って折れている。

 

そうかー。だから床があんなに傾いていたんだ。

この部屋で寝ていた父が寝ている間に転がって、

いつも壁際で布団にくるまっていたのは、このせいかー(笑)

 

 

そして、この週末は助っ人が現れました。

隣町に住むKさん。自分で家を建てた経験を持つ大先輩です。

「どう?」と、工具持参でやってきて、3時間ほど黙々と釘抜きをしてくれました。

一緒に作業する人がいると、こちらのモチベーションも上がります。

全部きれいに釘を抜いてくれて、「じゃまたね」と颯爽と軽トラで帰っていく後ろ姿がかっこ良かった。

ありがとうございました~!

 12:19 AM|コメント (4)

家を作る。11

 

床を剥がし始めました。

分厚い合板を1枚いちまい剥がすのは、けっこう力のいる作業です。

釘はさび付いててなかなか抜けないし。

バールを2本使って四苦八苦。

 

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グラスウールだらけの室内になりました。

 

 

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居間の真ん中に設えてある穴は、父が掘りごたつを作ろうとしたらしい。

干からびたネズミが数匹落ちてた。いったいいつのミイラだろう?

このコンクリも剥がさなきゃなー

 12:35 AM|コメント (2)

家を作る。10

 

ブログも10回目となりました。

更新してるわりに、最近は写真の様子があまり変わらないけど、

いいんだ、記録なんだから。(と自分に言い聞かせる。)

 

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先週は屋根裏部屋の床板を剥がしました。

 

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今週は、さらに周辺の部材も外した。便座も外した。

あとは、釘抜きしたり釘抜きしたり釘抜き・・・

 

木材はできるだけ再利用したいからと真面目に釘抜いてるんだけど、これがまぁ時間かかる。

家に使わなくても動物小屋とか作るかもしれないしーと思うと、細かい部材も捨てられない。

外す時に割れたりしてさすがに使えない材木は焚き付け用に、なんて仕分けてるから、なおのこと。

 

 

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コツコツと抜いた釘がずしりと重い。これ、2杯目です。

 

 

釘を抜いた木材はすべて搬出、別の場所で保管します。

床板を剥がすためには家の中にあるものを全部出さなくちゃ。

再来週あたりには、床剥がせるかなー。

 

床を剥がして何が出てくるかドキドキです。

いったいどうなっているでしょうか⁉(どれくらい腐っているでしょうか⁉)

「こりゃー直すの無理だわー」ってなる可能性もあり。

ま、とにかく開けてみないとわかりません。

 

 

 2:03 AM|コメント (0)
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